北の人の気持ち

2023年04月03日

今年も五十嵐さんが届けてくれた。

本当にありがたい。

これは白樺の樹液。

冬のあいだに凍裂(木の水分が凍って、凍った水分の体積膨張で木が裂けてしまうこと)を免れるために、木の中の残った水分の糖度が上がり、
その後の春で吸い上げた水と混ざって

樹皮に穴をあけると出てきて、それをペットボトルに集めてくれたもの。

 

もともと、水って、

雨が降って川になってそれをキレイにしたもの、ってなるとなんか、時間軸で考えるとわりと想像できるけどさ、

白樺の樹液って、時間軸で考えるとすごい長い気がする。なんかすごくない?

ろ過も、何もしていないのにさ。

 

 

北国の長い厳しい冬ってただの季節を表す名前では無くって、頑張って過ごさないといけないんだよね。

人間はたくさん着て、何をやるにも雪掻いてからとか、色々なものを雪に隠されたりとか、雪が降るととにかく作業って難しくなるし、手はかじかむし。

窓の外を見ていると、白樺の木々も同じように雪の中静かに糖度を上げてこの冬を耐えている(それでも凍裂してしまう白樺はよくある)ように見えなくもない。いや絶対にそうだと思う。

二月半ばから春がくる兆し見つけながら雪が解けたらこれやってあれやってと準備を進める感じの日々があって。

3月に氷や雪がとけだしてゆっくりと春が来る喜び(雪国じゃない方には絶対にわからない)を噛みしめて

僕は冬にはできなかった作業を進めて、白樺は根っこから水を吸い上げてるのって、

なんかシンクロしてて、北欧では白樺の樹液が特別なものとかって聞いたことあるけど、

なんかその意味感じた。

厳しい冬を乗り越えた同志っていうか

春の恵みっていうか

珈琲にしたり、

白湯で飲んだり、そのまま飲んだり。

 

木の血液とも、地球の水ともいえないその液体の味は、

感動するくらい優しい。

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