大きい薪から小さい薪へ、そしてその後。
いやこれさ、最近よくストーブ屋さん同士で話す時には話題に出るやつで、
誰かが言わないと、みたいな状態にあるやつだと思ってるんだけど、、、
10年前(いやもっと前かも)触媒機が隆盛だったころ(恐竜みたいな言い方するだろ)、あれはカンタンに言うと「たくさん詰め込んだ薪をなんとかするロマン」だから、
そのコンセプトを当時の日本の住宅事情と相まってとにかく長時間燃焼したい的な誤解釈も手伝い、デカイ薪を燃やすのが横行したのよ。
結果、本来とてもイイ薪ストーブであった触媒機は煙突が詰まったり、ぶっ壊れたり。正確な操作や扱い方を指導出来ないショップは、、最終ストーブが悪いって事にした。
その流れとして、そういうものを売らない正義みたいなものまで出てきて。気持ちはわかるんだけどさ。少なくとも自分で使ってみてジャッジしないと責任のある言葉と言えないのではないか、って。たいてい食わず嫌いだよね笑
本来は、頑張ってくれた生徒を送りだす感謝の気持ちいっぱで、、、”卒業” をして次の局面に移っていければ優等生だった。(ま、ちゃんと使えると暮らす道具として薪ストーブとして紛れもなく最高です昔の触媒機。)
そして、しっかり燃やさなきゃ、って、太い薪焚いちゃダメなんだよ、っていうテーゼを、(アンチテーゼになるのかな、) 掲げ始めたのが僕らの第二世代だよね。
このあたりは前のブログでも手を変え品を変え色々書いて啓蒙してきましたわ。
- ずんぐりむっくりの算数 (2013)
- 楢と触媒機ばかりが詰まっている (2014)
- 楢と触媒機ばかりが詰まっている2 (2014)
- 細かい薪 (2015)
- 薪の大きさと住宅性能についてしつこく学習したいと思います。(2016)
この10年でホント定着してきたと思う。ZM(ずんぐりむっくり)なんて懐かしいね笑。
住宅性能も上がってきたよね。
そして時代は第三世代、触媒機を知らない世代たち。
薪ストーブの主流はパツパツで(空気が沢山入らない)、ストーブの中身がスカモだらけ+プレヒーティング(燃焼空気を温めてる)のストーブばかりに。
でこれがさ、
実はその普及させてきた細かい薪が、合わない場合があるの。
せっかく細かい薪が広まって、太平の世になったっていうのにこんなこと言うかって感じだけど笑
パツパツでスカモでプレヒーティングのスト 略してPSPストーブで細かい薪をよくけっこう何本も入れてる写真とかSNSとかで見るんだけどさ、
かえって煙出る場合があんのよ
何でか、っていうと、
Sで(スカモレックスで)囲まれてるから、炉内の熱が四方八方逃げないんだよね。スカモレックスは比熱が小さく熱伝導率が低い素材だから焚いてるとすぐ火に近い温度になって、温度が上がると熱を内面に反射すんの(鋳物のパーツは材料特性的に逆)。だからPSPストーブはガラスからめっちゃ熱いの来るよね。
熱を内部に反射してこもらせるのは、薪のガス化をどんどん促すわけ(個体は最終ガス化して燃える)、可燃焼ガスがどんどん出るの。
でも入ってくる燃焼空気はP (パツパツ) だから出たガスを全部燃やすには足りなくなるわけよ。だから燃え残るのね。でうっすらと煙として出る。
要はPSPストーブは少しの薪で焚けるように工夫してできてるわけです。再三言ってるように沢山薪いれて、大きな出力を出す薪ストーブは住宅性能が上がっていくと不要だからね。
熾火ができてプレヒートが効くくらい本体があったまったら(なので最初はどのストーブも同じ、ストーブをしっかり温めるだけの薪の量が必要)、
少ない本数で大きい薪があってんだよね。
大きいっていっても限度あるけどさ。そこ文章で説明するの説明するの難しいけど。
そこを理解して説明してくれるストーブ屋さんがしっかりサポートしてくれるとイイんだけど。
しかもPSPストーブ沢山あると思うけど、バランスが上手くいってるやつと、イマイチのとあるもんね笑。もちろん煙突との相性もあるよ。パツパツはパツパツだけにパワーのある煙突と相性がイイんだけど、その話はまた今度にすっか。