ペチカとメイスンリーヒーターとかの違い

2021年05月18日

そんなことも説明してなかったと思って、慌てて書くかな。今日そんな問い合わせあったし笑

読んでくれるといいな。

あ、最初に言っておきますけど、ペチカの人はペチカだし、メイソンリヒーターの人はペチカみたいなシングルスキンを悪く言ったり、、、鋼板ストーブの方は鋳物の気密が悪いみたいなふざけたこと言うし、石売っている人は鋼板だとすぐ冷める、って言うのよ。それこそ、こないだ書いた片方正解傾向さ、

当たりまえの事なんだけど、それってイイ悪いではないし。それぞれの個性とか特徴たから。だからニュートラルな情報からお客さん選ぶべきが目指すところよ。片方を正解にしてしまうのはやぱおかしいのさ、商売と絡んでるわけ。

いや俺も絡んでいるけど笑、

俺色々言うけど、俺全部やっているから、俺めっちゃニュートラルだと思う笑。どれってことないから。なんかに固執してないもの。どれもいいところもあるし、どれも悪いとこがあるのよ。

言ってみれば、薪ストーブなんて好きじゃないし。ネコほどでもないわ。

薪のある暮らしが好きなだけで。

 

前置きが長くなった笑

さっきシングルスキンという言葉が出たけど、メイソンリヒーターとペチカの一番大きな違いは、そこ。

メイソンリヒーターはダブルスキンといって、耐火レンガと普通のレンガと二重構造で出来ている。

(手前がケーシングのレンガ、内側が耐火レンガ)

ペチカは、レンガで目地のモルタルとレンガがくっついて大きな面を作ってるよね。で、竃(へっつい 火を焚くところ)とくっついてる一段目、、二段目、三段目、、なんて横向きに排気して、全部レンガなのでどんどん吸熱して最後の排気温度はめっちゃ低くなるわけ。

なので、そういう観点からいくと、大きな面を持っていて、熱源に近い温度の高いところとそうでもないところ、温度差が出たりして “面で” 歪み応力がかかってクラックが入ったり、とか ま、そういうことゼロじゃないよね。

灯油ストーブを接続する場合は大丈夫、排気温度めっちゃ低いからね。

ダブルスキンのメイソンリヒーターはそれに関しては、ホントにうまく解決されていて高い温度低い温度は排気経路上もちろん変化していくんだけど、ペチカほどの大断面が無いので大きな歪み応力がかからなくなっている。ちなみに石積み煙突って(翻訳があってるかどうかわからんけど、)海外では普通にあるんですが、そういう作っていく煙突もダブルスキンでできている。

ペチカはレンガとレンガのあいだにモルタルを使うけど、モルタルっていうのは実は熱に弱い。

例えば海外から入ってくるアンティークレンガとか、モルタルで積んでいるものであればレンガとモルタルがめっちゃくっついてるでしょ。あれは一度窯に入れちゃう。600℃とか700℃まで上がるとモルタルはキレイに全部落ちる。

そんなんでペチカの撤去工事なんかも何度もしたことあるけど、竃に近いところなんかはびっくりするくらい簡単に壊せる。1キロくらいのハンマーでこんこん。

で、モルタルは酸に弱い。木を焚くと必ず何がしの酸が発生するので、侵食される可能性もある。

メイソンリヒーターは火の当たるところは耐火レンガなど、酸と熱に強いものだけで出来ている。

じゃ、メイソンリヒーターの勝ちでしょ? ってそんなことが言いたいわけじゃない。シングルスキンの良さは、表面温度がシングルの方が当然高い。

あったかいんだよね。

じゃメイソンリヒーターあったかくないの? と言われるとそうでなくて、低い出力にわざわざチューニングされているんです。低く、その代わり長い時間、に。

それってなんで? というと、住宅の性能が上がると低い出力の熱源の方が断然断然快適なわけ。

なので、性能がそこまでじゃない家だと、そのあたりは考れることがあるんだよね。

住宅性能の事もあるけど、世界的に見るとレンガを使ったヒーターでシングルスキンとダブルスキンの割合はというと、、、

シングルスキンを見つけるのは難しい。

 

で、燃焼する部分の事で考えると、一番よくできているのは、とにかくメタルストーブ。まあよくできてるわ。メイソンリーヒーターの燃焼部分は、基本ロケットストーブなんだけど、ロケットが最高の燃焼かって言ったら全然そんなことないからね笑 よく考えてみて、そんなことあるわけないよね笑。

メタルは空気が入ってその反応する部分があってその時間とか色々考えられてるわけだから。

そのあたりの技術はウチはメイソンリヒーターに応用してる部分もあります。両方やっているイイ部分だよね。

ペチカの竃は、燃焼炉としてはちょっとしんどい。反応が起きる部分が少なすぎなんだよね。いわゆる高温のガス化燃焼する部分ってことね。薪ストーブなんて上手に焚くと1立米の薪を焚いて煙突から回収できるススっていうのは10g以下ってことも全然あるわけだから。10gってあれよ、コーヒー淹れる時の粉の量想像してみて。

ということで燃焼部分に関しては、メタル、メイソンリーヒーター、竃の順番ともいえる。

 

ホントこのあたりのニュートラルな情報が求められてるよね。

がんばろ笑。

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