500と700でメンテで考えてみると。
F500も700SLもサイコーのストーブだけど、メンテしててその視点から比べてみようと思う(昔はこういうの書かなかったな笑)。
700SL メンテしてるとさ、ホントこのストーブマジすげえなと思うとこ何個かあるんだよね。
まず、ボルトがカジるとかよく言うけど、この700SLって火室の中にボルトが無いんだよね。躯体を止めているボルトはなんと全部外にあって、それがデザインの中でうまく隠れるようになっている。(↓ボトムとサイドを繋ぐボルト)
厳密に言うと、ガラスを止めている5個のネジが火室の中なんだけど、よりカジりやすい上の二個は直接火にあたらない配慮があったりする。
一方F500は天板やらサイドとフロントやバックなどは全部火室内のボルトで止まっていて、ココはたまに固着してるね。しっかりトルクかけたいとこだしね。
“キングオブ火室の中の部品” バッフル、を外すボルトは700の場合”外に”一個ある。これも外なのでかじりようがない。
対して500のバッフル(板だけじゃなく全体ね)を止めるボルトは火室の中にあり、これはホント硬いね笑。M8なんだけど、ショートのラチェットだと外れないくらいチカラいるよね。
もっと細かく言うと、エアーのマニホールドを止めているネジも火室の中だけど、、来これも空気が絶えず入ってくるところにネジが切ってあるので、カジらない。これはいろんなストーブでもそうだよね。
700の場合、グレート(火床)はキャスタブル(耐火のモルタルみたいなもんで均されている)で壊れようがない。
500の場合灰受け開けちゃう人は壊すね。灰受け開けちゃうともう全部壊れるからね笑。開けなくてもゴンゴン燃えるだけの細かいやつを用意するって事なんだけど、これ最初にそういう説明聞いてないと(俺は必ずしています)、後から細かいやつ作るのって人って出来ないんだよね。
ボルト自体なんだけど、前にも書いた気がするけど、ドブレのボルトって硬くて錆が少なく、ボルトのネジをさらうことってないんだよね。あれなんていう素材なんだろ、かなり炭素多めの材料な気がする。
対して500のネジは大抵メンテ時にさらわないとダメだね、組立ての時トルクかけすぎてネジが痛んでいるのもまあまあある。細かいとこだけどね。
メンテの中でどうしてこれらの事がいるかというと、「このストーブをずっと使いつづける」という前提だよね。いつかは躯体も取り替えるかもしれない、という想定の元。躯体は絶対に壊れないモノとする、という前提だと、躯体を止めているボルトは構わなくていいことになるからね。
両方ともバッフルを壊すのは、商品でなく使い方が悪いわけだけど、普通に使ってると両方ともめっちゃ丈夫なストーブで壊れること無いからさ。
その普通に使ってるの普通をしっかり説明する責任が薪ストーブ屋にあるって事だよね。これは相手が火があり人であるので、画一的な説明でいけることではないし、ホント難しいところだよね。
そして、ドアのパッキン。
普通のパッキンなのに、取り替えなくても700はペタンコになってもずっとガチガチに効く。平らーなとこにあたるので摩耗も全くしない。。アジャストできる幅もデカイ。
ホント毎回取り替えるモチベーションを失うね笑
700のドアでイカ焼きできるくらいピタンコにきくよ。
F500の場合は適宜なスパンで取替がいるね。
そんな700SLだけど、とうに廃盤でもう買えない。その後大ヒットの640CBJ兄弟からのVINTAGE やその燃焼コンセプトを引き継ぐROCKや色々あるけれど、これを抜く完成度って出てこないよね。何がしの欠点をあげよ、と言われれば言えるとこがあるけど、700SLはホント無いよね、デザインがダサいって言う人いるけど笑、、
アンコールだって、ビンテージだってダサいって言う人もいるわけで笑
ヨツールの格子要らないって思う人もいるわけで(あれこそがヨツールだと思うんだけど→もう古いのか俺 笑)
700SLは在庫の1台のほかに(行き先決定してる)自分の持っているけどそれはたぶん2550アンコールや265コンベクションと同じで死ぬまで所有し続けると思うな。死ぬまで持っていようというメタルストーブは今後はもう出てこないと思う。