名機8GL 10GL の中で起こっていること
スキャンのさ、8GL、10GLっていう薪ストーブがあるんだけど、
今は廃盤なんだ、凄い好きな定番だったよね。これいつ発売になったんだろうね。2008年にストーブ屋になった時はあったね。
なんてーかな、アメリカのストーブがジーンズだとしたら、ヨツールがウールのパンツで、8GLはシュッとしたチノパン的な野暮でなく上品で。
特徴はなんと言っても、スカモのダブルバッフル。
今日は汚い絵で解説しちまう笑
横から見たとこだけど。
プライマリエアっていうのは、一次燃焼用空気、、とか書いてる取説もあるけど(この言葉あんまり好きじゃない)、ま、薪の下から入る空気ね。着火用だったり、薪にがんばれーっててやる空気ね。
セカンダリーエアはそれに対して二次燃焼用空気って言われたり、ガラスに当たって上から降りてくるので、ガラスウォッシュエアーって言ったり。
そして背面から入るのが第三の空気で、クリーンバーンエアーって言われてしまうことが多く、なのでここから入る空気で燃えたのがクリーンバーンと勘違いしてる人もいるけど違うからね。
だからそこから火吹かせるのがイイ燃焼だって勘違いしてる人多いよ。
そういう意味では一次燃焼がしっかりした上での二次だから、
そこからだけ火吹くのはよくない燃焼なのよ。
この8GL10GL兄弟の場合、第三の空気の近い道としてはどっちかっていうとこのストーブは薪が燃えて、バッフル付近で足りなくなった空気を補ってあげている感じ。
因みに、セカンダリーエアーはある程度の容量のチャンバーの中で滞留して出てくるんだけど、滞留時間を取ることによって効率よくセカンダリーエアーを温めることができんの。薪ストーブがしっかり温まってくるとガス化した薄い焔がガラスに当たるようになるよね。それがプレヒートが効いていたっつーことです。このストーブだけじゃなくて色々な薪ストーブで見られる現象で、ストーブが出すサイン。
で、このスカモレックスで挟まれた二枚のバッフル。
バッフルが一枚の薪ストーブっていうもの沢山あるのに、8GL 、10GLは2枚。わざとその間も狭くして、凄い風速をあげて通っていくよね。狭いところ通すことによって木から出たガスと火(温度)をしっかりミックスして、しっかり燃やしてしまおうというね。
ま、だからクリーンバーンって人間の操作じゃなくて、薪ストーブが温まってくると勝手にするもんなんだよね。
バッフル2枚は排気経路を延ばすという意味で色々な薪ストーブが持っている機能だけど、例えば形を変えてドブレ640とかさ、色々あるよね。色々あるけど、キレイにスカモレックス2枚でやってるのってこの兄弟だけじゃないかな。
そういう何かやりたいことがあって、それが見えてくる薪ストーブ好き。
クリーンバーンでキレイな燃焼をさせるイロハは今は既に方程式になっていて、カンタンに済ませているのもある。こう作りゃ規制はクリアできるよね、みたいなね。
ストーブ好きはそういうの物足りないと思う。